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就活浪人のキャリア論 ─ 運営者「ゆう」
就活浪人を経てベネッセ・リクルートから内定。
300名超の就活相談から得た「自分を正確に伝える力」を発信しています。
■ ESを提出しているのになかなか通過しない人
■ 自分のESのどこが悪いか分からない人
■ 書き方の参考にしたいが、悪い例で確認したい人
ESが通らない就活生のほとんどは、自分のESのどこが悪いかを把握できていません。
私はこれまで300件以上の就活相談を受けてきました。その中でESを見せてもらった経験から言うと、ESで落ちている人には共通した悪いパターンがあります。この記事では、その2大NGパターンと具体的な改善策をお伝えします。

「ESを書いているのに面接に呼ばれない」という相談は非常に多いです。よく聞いてみると、同じパターンの問題が繰り返されています。
ESの悪い例:2大NGパターン
NGパターン①:取り組んだことの「行動の羅列」だけになっている
最も多く見るのが、何をしたかという行動だけを書いていて、なぜその行動をしたのか・どういう状況だったのかという背景情報が一切ないESです。
たとえば「アルバイトでマニュアルを作成し、売上を20%上げました」という文章があったとします。何をして何の成果が出たかは分かりますが、読んでいてその就活生のイメージがまったく湧きません。
なぜこれが問題なのか。就活の本質を考えると分かります。
企業がESや面接で確認したいのは「成果が出せる人かどうか」だけではありません。「自社のカルチャーにフィットして、長く働いてくれる人かどうか」も同時に見ています。そのためには、その人がどんなことを気にする人なのか・どんな価値観で動いているのかを知る必要があります。
背景情報がないESは、採用担当者が合否を判断するための材料が足りない状態です。判断できない就活生を採用することはないため、結果としてESが通らないということになります。
⚠️ 行動の羅列ESが落ちる本当の理由
背景情報がないESは「同じ行動をした人と比べたとき、成果の量だけで優劣が決まる」状態になります。成果だけの勝負になると、より大きな成果を持つ就活生に必ず負けます。自分の価値観・思考プロセスを見せることが、ESで差をつける唯一の方法です。
NGパターン②:含めなくていい情報に文字数を使ってしまっている
ESには文字数制限があります。その限られた文字数の中で、含めるべき情報と含めなくていい情報の整理ができていないため、何が言いたいか伝わらないESになっているケースも非常に多く見られます。
たとえば「私の大学は○○大学で、1年生の頃から△△サークルに所属し、2年生になってから副代表を務めました。3年生では…」のように、採用担当者が知らなくてもよい情報を丁寧に書きすぎてしまうパターンです。
含めなくていい情報の代表例は以下です。
- 活動を始めた経緯・きっかけ(ただの状況説明で終わっている場合)
- 組織の詳しい説明(読み手が知らなくても選考に関係ない情報)
- 時系列の説明(いつ・何をしたかの羅列)
含めるべき情報に絞って文字数を使えば、肝心の「取り組みの背景・行動・成果」を充実させることができます。ESの文字数は「何を書くか」より「何を書かないか」で質が決まります。
⚠️ 「丁寧に書いた」は必ずしも良いESではない
情報を詳しく書くことと、伝わるESを書くことは別です。採用担当者が知りたい情報だけを凝縮して書くことが、限られた文字数の中で最大限伝えるための鉄則です。
NGパターン③:背景情報が多すぎて「中身が薄い」
NGパターン①とは逆の問題として、状況説明や背景情報を書きすぎて、肝心の「取り組んだこと・成果・学び」の文字量がES全体の半分以下になってしまっているケースも多く見られます。
読み手の採用担当者の立場から考えると、背景情報だけ詳しく書かれていても「で、何をしたの?」という状態になります。背景情報はあくまで文脈を伝えるための補助であり、主役ではありません。
自分では「丁寧に書いた」と思っていても、全体のバランスが崩れているケースが非常に多いです。
改善策:5色マーカー法で自分のESを客観視する
2つのNGパターンに共通する問題は「自分のESのバランスが見えていないこと」です。そこでおすすめするのが5色マーカー法です。
自分が書いたESの文章を、以下の5つの要素に分けて異なる色のマーカーで色分けしてみてください。
- 色①:前提情報(どんな状況・環境だったか)
- 色②:行動の背景(なぜその行動をしたか・どんな価値観で動いたか)
- 色③:取り組んだこと(具体的に何をしたか)
- 色④:結果(何が変わったか・数値で示せるか)
- 色⑤:学び(この経験から何を得たか)
色分けが終わったら全体を見渡してください。特定の色だけが極端に多い・または特定の色がほとんどない場合は、ESのバランスが崩れているサインです。
💡 5色マーカー法のポイント
自分では「よく書けた」と思っていても、色分けをしてみると偏りが一目で分かります。主観的な「書けた感」ではなく、客観的なバランス確認が最初の一歩です。まずは自分のESを客観視できる状態にしてみましょう。
改善後のESはどう変わるのか
実際に相談を受けた方が改善したガクチカ(200文字)の事例を紹介します。
💡 改善後のガクチカ例(200文字)
「塾でのアルバイトで、生徒に『やればできるという自信』を付け、『将来の選択肢』を広げることに貢献したことです。私は学習習慣のない生徒が志望校に落ちた後も、勉強嫌いの生徒でも来たいと思う活気ある校舎を目指し、講師の意識改革を行いました。講師の夢を引き出し、塾でできることに繋げた結果、校舎が活気付き、生徒が先生に会いに自習へ来るようになりました。結果、成績上昇率を83校中63位から9位にしました。」
このガクチカを読んでどう感じましたか?おそらく、書いた人の「人のやる気を引き出すことへのこだわり」「組織全体を変えようとする視点」が伝わってきたのではないでしょうか。
成果(63位→9位)だけではなく、なぜその行動をとったのか・どんな価値観で動いていたのかが書かれているため、会ったことがない就活生でもどういう人柄なのかイメージが湧きます。このイメージが「会ってみたい」という感情を面接官に生み出し、ES通過につながります。

文章の全体バランスが整っていて、背景情報まで含まれたESは「合格への第一歩」です。何を書くかより、どんなバランスで書くかを意識してみてください。
まとめ
- ESの2大NGパターンは「行動の羅列のみ」と「背景情報が多すぎて中身が薄い」
- 3つ目のNGパターンは「含めなくていい情報に文字数を使ってしまい、何が言いたいか伝わらない」こと
- 企業がESで確認したいのは成果だけでなく、価値観・思考プロセスのカルチャーフィット
- 背景情報がないESは採用担当者が合否を判断できず、結果として落とされる
- 5色マーカー法で自分のESを客観視し、前提・背景・行動・結果・学びのバランスを確認する
- バランスが整ったESは「会ったことがない就活生でもイメージが湧く」文章になる

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